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第一経理ニュース

我が社の原点

知らなきゃ損! 学校では教えてくれない経済の授

 

  

  

  

  

 

株式会社 ファイナンシャルインディペンデンス
講演家 (代表取締役)  田口 智隆 (たぐち ともたか) 氏

 父親が病に倒れたのを機に、学習塾講師をやめ家業の保険代理店会社を引き継ぐ。一冊の本と出会い、一念発起。塾時代に自己破産寸前まで膨らんだ借金を、徹底した節約と資産運用により数年で返済。保険代理業を他社に譲り、現在は自分の体験を多くの人に伝えるため、主に投資についてのコンサルティング、セミナーを積極的に開催。全国各地をかけ巡っています。

 

 聞き手: 本店第二 松尾博子・安西 淳

―最初に現在のお仕事についてご紹介ください

 

田口氏 : 事業の柱のひとつは執筆、出版に関する仕事です。もうひとつは出版に伴って全国に展開しているセミナー・講演です。この二つが会社の収入の大きな柱になっています。現在8冊の本を出版しています。(後ほどご紹介!)

 

● 学習塾講師から保険マンへ

 

―現在のお仕事につかれるまでの経緯をお話いただけますか

 

田口氏 : アルバイトをしていた頃から、学習塾の仕事にはまって大学を中退し、そこの正社員になりました。時給が良かったものですから、この頃は毎晩のように後輩を連れて飲みに行っていました。土曜日は競馬、日曜日はパチンコとギャンブルにはまり、お金が入って出て、入って出て、それでもお金は回っているからいいと思っていました。それ以外の生活など考えたこともありませんでした。 
 ちょうどその頃に、㈱プロヘルプ・オフィスとして保険代理店を20年近くやっていた父が、体調を崩して倒れてしまいました。当時、父のほかに番頭役の営業マンがいたので、その方が現場に残ってくれて、なんとか対応できたのですが、ずっとその人に任せるわけにはいきません。保険代理店は家族経営が多く、あまり企業化されていないのです。社長が倒れればもう営業マンがいなくなったと同じこと。誰が代わりにやるかというと家族が一番いいということで、私が入社しました。2000年春、27歳でした。

 

―畑違いの保険の仕事をするにはご苦労があったのでは

 

田口氏 : すぐには保険の仕事もできません。父は研修生から始め、独立したという経緯があるのですが、その研修生時代の保険会社に後継者育成スクールがありまして、そこに入れていただきました。二年間で卒業する研修なのですが、父の具合がほんとうに悪くて、半年で自社に戻りました。集中して猛勉強しましたね。おかげさまでその後、地域ナンバーワンの代理店になることができました。

 

● ターニングポイント「金持ち父さん、貧乏父さん」との出会い

 

―本との出会いが転機となったとか?

 

田口氏 : 最初にも申し上げましたが、やりたかった仕事とはいえ、学習塾時代は本当にメチャクチャな生活をしていました。仕事が終わると、ほぼ毎晩後輩を連れて飲みに行き、支払はすべてカード払いの私もち。穴埋めするためにギャンブルにはまり、まさに自己破産寸前の借金生活だったのです。実家の家業を継ぐことになってからは、この生活パターンから少しは抜け出すことができましたが。
 そんな中、飲んだ帰りの書店で、「金持ち父さん、貧乏父さん」という、ベストセラーの投資本に出会ったのです。2001年、28歳のときです。このとき「お金持ちになる!」と。
 本との出会い、人とのつながり、事業の展開を考えたりといろいろな事が私の回りで変わりはじめていました。それこそ「お金持ちになる!」ために、今までの自分の生活態度を見直し、改め、借金も返済しました。
 事業売上は法人では保険収入しかありませんでした。個人は会社からもらう給料しかない。保険以外の収入を持たないといけないと。保険収入100%の割合を変えたいと思うようになりました。

 

● 保険代理業からやりたい仕事へ経済的な独立へ

 

―社名変更し、保険事業もやめようと決断されましたが

 

田口氏 : 自分の経験を活かすために、セミナーや出版をやって多くの人に伝えていきたいと思っていました。定款を変更し、社名を㈱ファイナンシャルインディペンデンスにしました。
 保険代理店の事業自体は、今はもうやっておりません。ただ、父の代からのお客様がたくさんいらっしゃるので、そのメンテナンスやアフターフォローについては、父が保険の研修生だった頃から懇意にしていただいている社長さんがいらして、そちらの会社にお任せしました。保険代理店の中でも組織がしっかりしている会社ですので安心しております。保険のアフターフォローをお任せするのと、社名変更とがほぼ同じタイミングだったのです。

 

―社名に託すものがあるそうですが

 

田口氏 : そうです。「ファイナンシャルインディペンデンス」、日本語に訳すと「経済的な独立」という意味になるのですが、「金持ち父さん、貧乏父さん」というロバート・キヨサキさんの本に出てくる言葉です。「ファイナンシャルインディペンデンス」という言葉は、この本を読む以前は、その概念がまったく分かりませんでした。本を読んで、理解することができ、「経済的な個人としての独立」状態になることをめざし、それをそのまま社名にしました。

 

―本を読んで大きな変化はあったのですか

 

田口氏 : 本を一冊読んだだけで今までの生活がガラッと変わるということはないですね。ただ、人と人とのかかわり方が以前と変わってきました。あのまま父の大病がなく、自分のやりたい学習塾の仕事を続けていたら、本は読んだとしても、今も生活はあまり変わっていなかったかもしれません。「経済的な独立」という考え方は知ったとしても、生活は改まってなかったかもしれませんね。

 

―ご自分の体験を本にされたのですね 

 

田口氏 : 転機となった当時の経験を、最初の本「28歳貯金ゼロから考えるお金のこと」を2009年に出版し、この2年間で8冊出版しました。出版と平行してセミナーの開催も始まりましたが、これは塾講師や保険の外交の経験が活きています。

中経出版

 

―セミナーに参加される方はどんな方ですか

 

田口氏 : 本を読んでくださった方で、お金に詳しくはないけど、これから勉強しなきゃと考えていらっしゃる方が多いですね。層としては普通の会社員や主婦、大学生などが聞きにいらっしゃいます。ただ、セミナーや講演会の主催者によっては構成が違います。会場に行って見ないとわからないこともありますので、そこは参加者の年代や性別に合わせてアレンジしています。

 

―セミナー参加者から寄せられる質問はどういうものが多いですか

 

セミナーの様子

田口氏 :  投資というものに興味を持ったばかりなので、始めるとしたら、何を勉強し、どういうものから始めたらいいのか、という質問が多いですね。一歩踏み出す気持ちがあるから参加されているのです。もちろん気持ちとして裏側にあるのは、失敗はしたくないということですが。投資なのでやはりお金が減ってしまう可能性もあります。
 ただ、参加者の皆さんは投資家が本業ではありません。日々のお仕事をもっていて、これから投資をするということなので、投資情報に時間をとられ、気になって日々の仕事が手につかず、本業に影響が出るようになってはいけない、と必ず注意しています。

 

● 理念は 「言行一致」です

 

―田口さんの理念はありますか

 

田口氏 :  「言行一致」です。
 実は保険事業をやめたとき、父母から逆風というか、反対というか、なかなか理解してもらえませんでした。親子の関係も一時悪くなりました。今は関係も修復しましたが、何か新しいことを始めようと思ったとき、特に身内ほど心配し、なかなか賛同が得られません。徐々に理解してもらうためには、やりたいと思っていたことをきちんと積み重ねて、日々やっていくことです。私の言ったとおりになっていくということが、両親にも少しずつ分かってもらえたので、やはり「言行一致」ということは大事です。
 社名変更したあと、私が学習塾の時のような生活を続けてふらふらしていたら、いまだに両親との関係も悪かったと思います。
 特に私の場合、人前でお話しさせていただくわけですから、とても大切なことなのです。やれないことは言わないほうがいい。やれることを言って、淡々と積み重ねていけば、最初は、あいつは何をやろうとしているのか分からない、と理解してくれなかった人達も、徐々に分かってくれて信用が築けると思います。ですので「言行一致」をとても大事にしています。

 

● おわりに

 

―今後の抱負についてお願いします

 

田口氏 : まずは47都道府県すべての県でセミナーを実施することです。東日本震災以降、開催が減少して、まだ行っていない県があります。早いうちに訪問して達成したいですね。
 もうひとつは参加者についてです。中・高生のところにも話しにいけたらなと思っています。現在のセミナーの参加者は、一番若くても大学生なので、できればもう少し若い中・高生に話す機会があればと思っています。お金を増やすといった話ではなくて、お金との付き合い方とか仕事や、借金を返すというのは相当大変な状況だ、と自分の経験を踏まえながら話したいですね。今の学校教育では、そういったことはあまり習いませんから。学習塾の特別授業というのもいいですね。とにかく若いうちにいい意味でお金について学習してもらえれば、きっと将来の財産になりますよね。

 

―本日はお忙しいところ、ありがとうございました。 


~編集後記~
 第一経理ニュースの編集担当者は28歳です。田口さんの本(とても読みやすい)を、ウンウンとうなずきながら共感し、一気に読んでしまいました。(思い当たる節があるみたいで…)

(文責 松尾博子)

 

●● 田口氏の著書 ●●