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第一経理ニュース

本のひととき

『 ローマ人の物語 』 (文庫版全43巻)

塩野 七生 著  新潮文庫  定価 380~540円

 

本店第二 舟橋 昇志

  紀元前753年ロムロスによって建国された国家ローマが、紀元473年西ローマ帝国皇帝が蛮族によって退位するまでの約1200年、王政・共和政・帝政・専制君主政と国家のありようを変えながらのローマ人の興亡の歴史物語です。

 日本が有史に登場した「倭の奴の国王が漢に使いを送り漢の光武帝より金印を授かる」のが紀元57年。ローマ人の国家では皇帝ネロが恐怖政治を敷いた時代。半世紀後、五賢帝時代を迎え、北はスコットランドの南、西はスペイン、東はメソポタミア、南は地中海沿岸の北アフリカ一帯までの最大版図を築きます。しかし、蛮族の侵攻とキリスト教の隆盛によって圧倒的軍事力と被征服民族への寛容を背景としたローマ帝国は変容し、力を失っていきます。

 『システム(インフラ)には常にメンテナンスが必要』『衰退期でも人材は存在するが、活用するシステムが機能しなくなる』『最終期のリーダ(皇帝)はめまぐるしく替わった』など本書は現代にも通じる示唆に富んでいます。ハードカバーの新書版を追いかけて文庫化の第1巻が発売されたのが2002年の6月。毎年初秋の発売を楽しみにしながら、十年以上かけて読了したことになります。少し長いイマジネーションの旅ですが、いかがですか。 おすすめです。