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第一経理ニュース

ただいま努力中

現場の大きな事故から会社を想い、家族を想う 

 

 

 

 

 

株式会社 黒澤組         
代表取締役 黒澤 優 氏

 

 平成24年3月、株式会社黒澤組の黒澤社長は、海外向けの製缶コンベアを製作する工場内で仮組みの試運転を行っていた。その作業中の出来事だった。ボルトが床に落ち、それを何気なく拾おうとかがんだところ、なんと頭が挟まれ引っ張り込まれてしまったのだ。直ぐに周りにいた従業員がスイッチを止めたが、首は信じられないくらい腫れ、その後は全くの暗闇―。

 

意識を回復

 

 ……気を失ってから一週間余り。8日に怪我して「今日が16日よ」と教えてもらったのが、意識が戻った最初でしたね。夢なのが現実なのか区別がつかず闇の中で「ごめん、お袋、死ぬかも知れんよ。」と叫んでいたようです。その後も痛くて苦しくて、叫ぶ暴れるで縛られていたみたいでした。2週間こんな状況が続きました。

 事故のことはスイッチを止めてくれた時まで覚えています。あと数秒遅ければ頭と胴が離れてしまっていたそうです。

 完全にヒューマンエラーでした。本来ならスイッチを止めてからボルトを拾わなければいけませんでした。ストップスイッチが少し離れたところにあり、コンベアの動きはゆっくりだったので、そのまま止めずに拾おうとしてしまいました。

 

病院のベッドで考えたこと

 

 「黒澤組は解散だ。もうそういう風に考えておけよ」と娘とかみさんに言いました。考えたくはないけど、もう仕事には戻れないだろうと思っていました。少しずつ良くなってきているから、体は元には戻ると信じたいけど、実際どうなんだろうという不安をぬぐい去ることはできなかったですね。

 息子は最近入社したばかりで無理だし、そうすると、きっぱりと…。黒澤組という名前は無くしてしまって、従業員を面倒みてくれる義理の息子の名前に変えてしまって…などと考えていました。

 

見事に現場復帰した今

 

 手抜きをしないでしっかり決められたルールは守るということを徹底しました。大丈夫だろうと思いこむ事と馴れきってしまう事、それは本当に危険なことだと再確認しました。安全確認なんてそんなに時間のかかるもんじゃないし。当たり前のことを確実に実行する、これが大きな教訓ですね。

 たばこも止めました。もっと体を大事にしなくちゃと考え、入院していたので体からニコチンが抜けてしまったようで良いきっかけでした。

 

 

 事故から8ケ月経過した現在、リハビリに通っているものの現場復帰を果たしている社長。忙しく現場に出ている姿を見て家族、従業員、そして私も安心しています。今回の事故を大きな教訓として、みなさんが高い安全意識で「危険」に対して考えていらっしゃるのが印象的でした。

(文責 嘉松毅一郎)