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第一経理ニュース

スクランブル

フェンシングの太田雄貴選手をサポート
―ロケットの部品を作る鋳造技術がオリンピックの一助に―

 

太田選手はロンドン、鎌田部長は北京のメダル

 

 

  

  

 

ニダック精密 株式会社
代表取締役 西 喜治 

工作技術部取締役部長 鎌田 充宏

 

 

 太田選手が福島県相馬市のニダック精密本社を訪れたのは、2010(平成22)年9月1日のことです。フェンシング競技に使用するサーベルの附属部品であるグリップの製作の依頼でした。八方声をかけては断られ、まわり回ってニダック精密の鋳造技術に辿りついたのです。翌日、太田選手から「世界に一つだけの世界一のグリップを一緒に作りたいと思います。よろしくお願いします。」というはがきが届きました。

 太田選手は小学校時代に購入したグリップを改良しながら練習も試合も戦ってきたが、このグリップでは限界を感じて、ロンドンに向けて、新しいグリップを6個くらい作りたいということでした。

 「できる限りの協力をしてみましょう。」と翌日から金型製作が始まりました。

 1ヶ月後には試作品4個が出来上がり、太田選手とすり合わせをしました。場所は関係会社のニダック㈱茨城県高萩工場内の研究室をお借りしました。

 競技は1対1でサーベルの先端が相手の体にいち早く触れることなので、道具と体が一体であることが大事ということでした。試作品を剣(サーベル)に取り付けて試してもらったところ、手触りは良好、先端部分を2㎜長くしたいという要望をうけ加工することに。後日、東京の練習場にて2回目の調整打合せをし、今後の実戦、練習で結果を見ることになりました。

 2011年3月11日東日本大震災発生。太田選手から相馬地域に支援物資を届けたいと連絡があり4月13日来社。このとき7個の完成品を手渡しすることができました。1年経過し、ロンドンオリンピック(7月30日)まで1ヶ月半に迫った6月13日4時間かけて最終調整をして、更にバージョンアップした7個の完成品を渡しました。ロンドンオリンピックはご承知の通り団体種目で銀メダルを獲得することができました。

 2012年10月19日太田選手が北京とロンドンの2つの銀メダルを持って挨拶に見えました。太田選手からはサーベル附属部品制作の協力及び提供によりよき結果となりましたとお礼をいただきました。銀メダルは両方とも手垢などで汚れてしまったので、きれいにできませんかと質問を受け、今度はニダック㈱の研究スタッフがさっそく対応。化学的表面処理を30分することで、きれいな光沢に仕上がり大変感謝されました。

(聞き手 平石共子)

 

【 会社概要 】

本社・工場  : 福島県相馬市柚木字一の坪105―8
東京営業所  : 東京都千代田区神田須田町2―8―1

 昭和52年10月専門技術者、熟練者30名が集い、ロストワックス精密鋳造品製造の専門会社として発足。製品は、航空宇宙・防衛機器の部品、電子・通信機器の部品など多岐にわたる。
※ロストワックス法は代表的な精密鋳造法で、まず目的物と同じ形状の模型を蝋(ワックス)で精密に作り、その周囲を耐火物で固めます.次に加熱して蝋模型を消失させた(ロスト)後の空間に溶湯を注ぎ、冷却し目的形状の鋳物を製造する。