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第一経理ニュース

ただいま努力中

「住み慣れた町で住みつづけたい」を実現するために 

 

p8-左 大橋氏、右 宮長氏

左:大橋氏  右:宮長氏

 

 


 

社会福祉法人泉湧く家 理事長 宮長 定男
わ く わ く 保 育 園  施設長 大橋 淑子

 

 

 「消滅都市」と報道された豊島区。その地で地域に根ざした介護事業所を矢継ぎ早に立ち上げられた原動力をお聞きしました。

 

 

 「小規模多機能」はここだけ!

p8-去年開設した4 丁目の家

去年開設した4 丁目の家

 泉湧く家は、今年の7月開所の小規模多機能型介護事業所で10施設目となりました。小規模多機能とグループホームを3施設、デイサービス、ケアプラン、小規模保育園、調理センターを運営しています。
 法人の元となった寄付を頂いた伊藤夫妻のご遺志が、「住み慣れた町に住みつづけるための地域貢献」でした。地域に密着するので小さな事業所が条件となります。しかし、それでは安定的な法人経営は難しい。そこで、各施設をネットワークで結んだ形態を志向した結果が10施設という結果となりました。
 特徴的なことは、「小規模多機能」(注) に力を入れていることです。小規模多機能の施設は、24時間介護や利用料の定額制など運営が難しく、手をあげる業者がいません。豊島区の小規模多機能施設はなんと泉湧く家のみ。
 しかし、理事長曰く「小規模多機能は地域に根付く介護事業の理想に近い形態」であり、積極的に運営していく価値があります。
 安定運営のためには利用者さんの確保が最大の課題ですが、地域自治会との関係作りや、普段からの営業努力で、安定運営を実現しています。
 10施設が連携して事業を行うことで、働く職員の生活や将来への展望が開けると考えています。
 また地域の高齢者が集える「オレンジカフェ」を開所するなど、活動は多岐に渡ります。

 

世代間交流の場としての取り組みも

 新しい取り組みとして、昨年池袋4丁目にグループホームと併設して、小規模保育園を開所しました。こちらは、核家族化が普通になっている中、子どもが高齢者と触れ合う場所を作りたいとの思いがありました。
 実際高齢者と園児が交流すると、高齢者の表情が豊かになります。
 大橋園長の話では当初はイベントとして行っていた異世代間交流を現在は日常的に行っているとのこと。
 地域的に外国籍の子どもが多く、言葉や文化の違いなど苦労することも多いですが、小さいながらも自前の園庭で子どもたちを保育しています。

 

事業計画に秘策あり

 泉湧く家では5年間の中期事業計画を作成して、実践してきました。介護職の求人が少ない時期に、未経験者でも積極的に雇用し、働きながら資格を取ってもらうようにしました。現在その時採用した職員が中堅となり、法人を支えています。
 介護報酬の引き下げが4月から経営を直撃しています。泉湧く家では有資格者や長期雇用者が増えたため、報酬加算を得ることができ、報酬引き下げの中でも、何とか収入を確保できています。
 現在は、より質の高い介護サービスを提供し、地域に密着した事業所を目指すための新たな中期計画を策定中です。

        (新美康弘)

 



(注) 小規模多機能型居宅介護のこと…利用者が可能な限り自立した日常生活を送ることができるよう、施設への「通い」を中心として短期間の「宿泊」や自宅への「訪問」を組み合わせた介護(厚生労働省HPより抜粋)