• 【東京・埼玉で税理士事務所をお探しの方へ。第一経理は中小企業の皆様に、身近でかけがえのないコンサルタントとして60年超の実績があります。】

第一経理ニュース

個人情報保護法が改正されました


行政書士 永山 泰之

  改正個人情報保護法が、平成29年5月30日より施行されました。従来、事業に活用する個人情報が5,000件超の事業者が対象となっていましたが、今回の改正でこの適用条件が撤廃され、ほぼ全ての事業者が対象となりました。個人情報保護法が日常の業務にどのように関わってくるのか、洋菓子店の例で確認していきたいと思います。

 

【 例 】
 洋菓子店を開店したAさんは、リピーターの確保とダイレクトメールによる新商品の案内などに利用するため、ポイントカードを作り顧客名簿を整備することにしました。

 


① 
まず検討しなければならないことは、個人情報の「利用目的」です。単に「事業活動に用いるため」「マーケティング活動に用いるため」では明確にしているとは言えません。「当店の商品のご案内および新商品の開発のために利用いたします」といったように、より具体的にする必要があります。さらに、お客様に記入いただく「お客様カード」にその利用目的を記載することで、本人に明示しなくてはなりません。

 
② 「お客様カード」は、多くのお客様が来店する店舗ではなく、事務所の鍵のかかるキャビネットに保管することにしました。紛失や誤廃棄することが無いよう、事務所の机の上も整理しました。


 ③ 「お客様カード」から作成した顧客名簿は、サーバー内に保管し、サーバーには限られた社員だけがアクセスできるようにしました。また、外部からの不正アクセスに対応すると共に、万が一に備えバックアップを取るようにしました。

 
④ さらに、個人情報に関する事故の多くが内部の関係者によることが多いことを知ったAさんは、個人情報保護に関する社内規定を整備すると共に、その重要性について社員教育を定期的に行うことにしました。

 
⑤ ある日Aさんは、お客様から店舗で扱っている個人情報について問い合わせを受けました。名簿化するなど容易に検索可能な状態にある個人情報について、本人から保有する個人情報の開示、誤りがあった場合の訂正・削除等を求められた場合、原則としてこれに応じなければなりません。応じない場合は、その理由を本人に開示するよう努めなければならないとされています。また本人がこれらを請求することを容易にするため、開示等の請求の手続きや苦情申出先等を、本人が容易に知り得る状態におくことが求められています。

 

  以上、個人情報保護法が求めている主な内容です。この他にも、他社と共同して個人情報を利用する場合の取り扱いなど、対応しなければならない項目がございます。また安全管理措置についても、取り扱う個人情報の内容や各社の状況に応じた対応を講じる必要があります。
 万が一、顧客の個人情報が流出した場合、それにより失われた信頼を取り戻すのは容易なことでありません。そのような事故が生じないよう、これを機会に個人情報の取り扱いについて見直していただければと思います。