2026.02.19 選挙のあとに考えたい「公民権の行使」への備え

社長:「先生、先日の選挙だけどさ。若手のB君が『期日前投票に行きたいから中抜けさせてください』って言ってきたんだよ。結局行かせたけど、あいつ本当に投票所に行ったのかなぁ。実はスタバで新作飲んでたんじゃないかって、SNSを見てモヤモヤしちゃって。断るわけにもいかないし、どうすれば良かったんだ?」

社労士:「社長、お察しします……。法律で定められた『公民権の行使』ですから拒絶はできませんが、実は『野放し』にする必要もないんですよ。事前のルール作りで、社長のモヤモヤは解消できます。」

今回は「公民権の行使」について解説します。

今回は大雪の中の投票日となった地域も多く、雪の影響回避のために期日前投票を活用した方が多かったのではないでしょうか。そんな中、従業員から「期日前投票のために中抜けしたい」と言われたら、どのように対応するのが適切でしょうか?

法律の原則:拒むことはできない

労働基準法第7条では、労働者が勤務時間中に「公民権(選挙権の行使や裁判員としての職務など)」を行使するために時間を請求した場合、会社はそれを拒んではならないと定めています。これに違反すると罰則の対象にもなるため、社長が「行ってこい」と言った判断は、法律的には正解です。

会社ができる「正当な対策」

しかし、社員の言いなりになる必要はありません。会社には以下の権利があります。

  • 時刻の変更: 権利の行使を妨げない範囲であれば、会社側が「この会議が終わった後の16時にしてほしい」と時間を指定することは可能です。
  • 有給か無給かの決定: 法律では「時間を確保すること」は義務付けていますが、その時間を「有給」にする義務までは課していません。就業規則で「無給」と定めておけば、安易なサボりの抑止力になります。
  • 証明書の提出: たとえば、投票所でもらえる「投票済証」の提出をルール化することで、適正な利用を確認できます。

 

社会保険労務士法人第一コンサルティングができること

「社員を信じたいけれど、制度の悪用は防ぎたい」という社長のために、私たち社労士法人は以下のようなお手伝いをしています。

  • トラブルを防ぐための「公民権行使」に関する就業規則の条文作成
  • 「有給・無給」のルール決めと、従業員への説明サポート
  • 裁判員制度など、より長期の休暇が必要になるケースへの対応アドバイス

次回の選挙や、急な裁判員への選出に備え、今のうちに会社のルールを整えておきませんか?